Menu

NEWS

2023年02月27日

国内初! セミクローズドループ方式を本格採用した 地中熱システムの計画・設計を行いました
―24日には八幡浜市民スポーツセンターの完成見学会が行われました―

八千代エンジニヤリング株式会社(本店:東京都台東区、代表取締役社長執行役員:高橋 努)は、愛媛県八幡浜市の市民スポーツセンター(1Fエントランスロビーおよび2Fサブアリーナ)において、国立研究開発法人産業技術総合研究所 福島再生可能エネルギー研究所(FREA)が開発した地中熱システムのセミクローズドループ方式(地下水移流型熱交換器)の、国内初の本格導入における計画・設計を行いました。この方式は世界でも類を見ない方式です。本システムの導入により、エネルギー消費効率や省エネ性の高い冷暖房が可能になり、本システム導入前に比べて約40%の温室効果ガス削減の見込みです。

2月24日(金)には八幡浜市による完成見学会が行われ、地域住民などにお披露目されました。

news_680.jpg

完成見学会の様子



■地中熱システムについて

地中(深さ10m~200m)の温度は年間を通してほぼ一定で、夏は外気より冷たく、冬は暖かいという特性を持っています。地中熱システムとはその特性を活かし、ヒートポンプ※1を利用して熱交換を行うシステムです。通常冷暖房で使われるヒートポンプに比べて、その効率の良さを表すCOP※2が高く、省エネ性の高い冷暖房が可能となります。

semi_closed_02.png

年間の気温と地中熱

出典:地中熱普及協会ホームページ



※1:熱媒体を用いて低温部から高温部へ熱を移動させる技術。

※2:Coefficient Of Performance、エネルギー消費効率と呼ばれ、1kWの電力を使った効果を表した指標この数値が高いほど省エネ効果が高いとされます。




■セミクローズドループ方式(地下水移流型熱交換器)について

セミクローズドループ方式(地下水移流型熱交換器)は、国立研究開発法人産業技術総合研究所 福島再生可能エネルギー研究所(FREA)を中心に開発された、地下水の流れが大きな地域で高い熱交換能力が得られる方式です。地中熱が広く普及してきたヨーロッパで生まれたクローズドループ方式は熱媒の周囲を珪砂等で充填させますが、本方式はケーシリング(有孔管)を通った地下水が熱媒に触れるため、熱交換の効率化が図れます。本方式は、日本のような雨が多く急峻な山々が多い地域において高い熱移流効果が期待されます。

semi_closed_03.png

地中熱システムの方式

八幡浜市民スポーツセンターについてはこちらをご確認ください。https://www.city.yawatahama.ehime.jp/doc/2022110400028/