豊富な実績と確かな技術力で
橋梁の健全性を診断する。
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豊富な実績と確かな技術力で
橋梁の健全性を診断する。
茨城県では、橋梁アセットマネジメントシステムに基づき、橋梁の定期点検を5年に1度の頻度で実施しています。近年、茨城県では3巡目となる橋梁定期点検が実施され、2018年度、常総工事事務所管内の計8橋を対象に、当社が定期点検を実施しました。
橋梁の定期点検では、道路法に基づき、近接目視と健全性区分の診断が求められています。対象橋梁ごとの構造や利用状況(交通量など)、周辺環境といったさまざまな現地条件から、適切な点検の実施方法を計画することが必要です。
また評価にあたっては、一般に準拠する点検マニュアルに基づき損傷程度の評価を行いますが、茨城県の場合は、橋梁アセットマネジメントシステムの考え方に基づき、特に部材ごとの劣化メカニズムを捉えた、要素単位での劣化進行状況を評価することとされており、現状の外観的な変状のほか、過年度からの進行状況や環境条件など、多面的な視点から劣化の進行度合いを推察する技術も求められていました。さらに、措置の必要性・緊急性の観点から、健全性区分を診断する必要もあります。
一方で、橋梁を管理する事務所職員の中には、若手職員や橋梁点検の未経験者などもいたことから、本業務では事務所からの要望もあり、当社の橋梁診断員が講師となり、点検現場における職員向け研修を実施しました。
過年度からの点検実績や、本業務における現地踏査により、近接目視を原則とする点検の実施方法として、橋梁点検車などを使用した点検を実施しました。また、点検実施にあたっては、交通管理者や河川管理者といった関係機関との必要な協議や資料作成を行い、点検時には適切な通行規制などによる利用者への安全配慮を行いました。
評価では、過年度の定期点検結果との比較から進行性などを考慮するなど、3巡目となる点検の特性を活かした評価・記録の取りまとめを実施。また点検結果から、早期の措置が望ましい損傷に対する対策方針やASR(アルカリシリカ反応)またはDEF(遅延型エトリンガイト)などの可能性が考えられる損傷に対する詳細調査方針を提案しました。
職員向けの現場研修にあたっては、茨城県が適用している橋梁アセットマネジメントシステムに基づく定期点検方法の概要のほか、研修対象橋梁に関する過年度の補修設計・工事の成果から、点検時の着眼点などを、研修用資料として事前に取りまとめました。現地では、職員の方々に橋梁点検車へ乗車いただき、部材に近接しながら、資料をもとに説明・質疑応答などの研修を行いました。
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