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ノーベル化学賞受賞の多孔性金属錯体(MOF)を用いた次世代高圧ガス容器「CubiTan®」
当社は長年、社会インフラ整備を通じた課題解決に取り組んできましたが、複雑化する社会課題に対応するためには、自社技術にとどまらない最先端のディープテックとの共創が不可欠です。そこで私たちが着目したのが、次世代高圧ガス容器「CubiTan®」でした。優れたディープテックの社会実装には、市場ニーズの把握や規制対応など、資金調達だけでは解決できないさまざまな壁が存在します。私たちは開発コンサルタントとして培ってきた経験を最大限に活かし、これらの課題に伴走して戦略的なアドバイスを提供することで、革新的な技術を真の社会価値へと昇華させていきたいと思います。京都大学高等研究院・北川進特別教授らが開発した多孔性金属錯体(MOF)を用いた次世代高圧ガス容器「CubiTan®」は、世界に新しい解を提供します。インドネシアでは、同国で豊富なバイオメタンを「CubiTan®」に詰めて有効活用できれば、環境・エネルギー問題の解決に直結します。さらに、新しい容器を導入するにとどまらず、現地政府や企業と連携してエネルギーの地産地消を促し、都市と郊外のインフラ格差や所得格差の是正にも貢献したいと考えています。本プロジェクトを通じて、「ガスを自由に取引できる社会」を実現し、日本発の技術で持続可能な新たなインフラを世界に提供することに挑戦し続けます。
事業開発本部
開発推進部
マネージャー
渡辺 肇
※2026年6月時点
当社は、次世代高圧ガス容器「CubiTan®」を活用し、パイプラインに依存しない新たなガス流通システム「スマートガスネットワーク」を構築し、ガスを自由に取引できる社会の実現に挑戦しています。現在、輸入エネルギーの依存度が高いインドネシアにおいて、バイオメタンなどの自国生産可能なガス資源の有効活用を図り、エネルギーの地産地消や地域間のアクセス格差の是正、脱炭素社会の構築を実現し、持続可能な社会形成への貢献に向けた取り組みを進めています。
ガスインフラの限界
パイプラインの整備は多大なコストがかかり、島嶼国などでは整備が困難です。また、メタンガスは液化が難しく、重く巨大なガスボンベに頼る配送方式が続いており、クリーンなバイオメタンが有効活用されていない現状があります。
戦略的で多角的なアプローチ
総合建設コンサルタントとして、長年の社会インフラ整備や地域開発で培った経験が強みです。ディープテックの社会実装に向け、技術の実用化や市場ニーズの検証、規制対応、現地政府機関と連携した社会制度設計など、資金調達だけでは解決が難しい現場課題を戦略的に推進します。
ノーベル化学賞を受賞した京都大学高等研究院・北川進特別教授らが開発した多孔性金属錯体(MOF)を用いた次世代高圧ガス容器「CubiTan®」は、室温での圧縮が難しかったメタンガスをナノレベルで制御し、同量のガス貯蔵で従来比約90%の小型化と約75%の軽量化を実現します。さらに、GPSや各種センサーなどのIoTデバイスを搭載し、ガス残量や位置情報を遠隔で一元管理するシステムを構築していきます。これにより、配送ルートの最適化や省資源化、利用者の利便性向上を図り、パイプラインに依存することなくガスの供給を行う効率的なスマートガスネットワークを構築します。
スマートガスネットワーク導入に向けたフェーズへ
インドネシア政府直轄の研究機関であるインドネシア国立研究イノベーション庁(BRIN)と当社およびAtomis社は、MOFの研究開発・応用を目的として2023年10月にMOU(基本合意書)を締結しました。現在、インドネシアにおいて「CubiTan®」に実際のガスを注入する実証実験を実施しており、「CubiTan®」およびMOFの性能・安全性などを検証しています。今後は、一般家庭や飲食店などエンドユーザー環境下での実証実験に移行し、インドネシア政府やガス会社にも実証データを提供するなどスマートガスネットワーク導入を推進していきます。
BRINラボ内での実証実験風景
ーESGの取り組みー